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隈研吾による石建築の傑作、角川武蔵野ミュージアムがプレオープン

角川文化振興財団が運営する図書館、美術館、博物館を融合させた施設

テキスト:
Genya Aoki
角川武蔵野ミュージアム
Photo: Kisa Toyosima
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2020年8月1日(土)、東所沢に築かれた巨岩建築 角川武蔵野ミュージアムの一部が先行開館する。

来場者はまず、高さ40メートルの不思議な形状をした建築に目を奪われるだろう。2万枚の花崗岩をバラバラに張り合わせ、下から上へと不均整に広がっており、過去、類を見ない異質な建物である。そんな同館は、書籍などを中心に多くのメディアコンテンツを手がけるKADOKAWAと所沢市が地域活性化プロジェクト『COOL JAPAN FOREST構想』の拠点として開発した大規模複合地区、ところざわサクラタウンの一部だ。

ところざわサクラタウン
Photo: Kisa Toyoshima

5階建ての内部には、実験的な展示企画を展開するグランドギャラリー、KADOKAWAグループの全作品を含む、日本最多のライトノベルを取りそろえたマンガ・ラノベ図書館、8メートルの巨大本棚の中で映像などさまざまな趣向で「本と交わる」新たな空間、本棚劇場、本の街のようなエリア、エディットタウン、ジャパンアニメを深く知ることができるEJアニメミュージアムなど魅力的なコンテンツが詰まっている。

ところざわサクラタウン
11月オープン予定の本棚劇場(Photo: Kisa Toyoshima)

編集工学者の松岡正剛を館長に迎え、博物学者の荒俣宏、芸術学、美術教育の神野真吾らなど、さまざまな知見を持った人々の監修により、従来の専門家目線での展示ではなくアート、文学、博物のジャンルを超えて、知を再編集した施設である。

ところざわサクラタウン
『隈研吾/大地とつながるアート空間の誕生 ― 石と木の超建築』展示風景(Photo: Kisa Toyoshima)

8月1日はグランドギャラリー、マンガ・ラノベ図書館とカフェスペース、角カフェがオープンする。グランドギャラリーでは、同館の竣工記念として『隈研吾/大地とつながるアート空間の誕生 ― 石と木の超建築』を開催。同館の構想から設計、工法までを隈自ら書いたテキストや設計図、映像などで解説するほか、世界各地で隈が携わった石の建築や、国立競技場をはじめとする木の建築などを模型群を用いて展示、紹介。隈の建築と自然への思いやこだわりを知ることができる。

また、隈研吾による講演会や11月オープン予定の本棚劇場など、未公開エリアのミュージアムツアーなども実施予定。詳細情報は準備完了次第、ミュージアムの公式サイトにリリースされるので気になる人はチェックしてみよう。

ところざわサクラタウン
マンガ・ラノベ図書館(Photo: Kisa Toyoshima)

マンガ・ラノベ図書館には約2万5000冊の書籍が勢ぞろいするほか、絵本コーナーではデジタル技術を駆使した『ARお絵かきコーナー』や『デジタル絵本コーナー』など多数の仕掛けがあり、子どもならずとも興奮する一画となっている。

teamlab tokorozawa
『チームラボ どんぐりの森の呼応する生命』(Photo: teamLab)
ところざわサクラタウン
武蔵野座令和神社(Photo: Kisa Toyoshima)

隣接している武蔵野樹林パークでは、チームラボによる新作デジタルアートインスタレーション『チームラボ どんぐりの森の呼応する生命』が常設展示されるほか、武蔵野座令和神社も開かれる。天野喜孝が天井に描いた鳳凰絵や土屋仁応が手がけたどこかセクシーな狛犬、男女神の象徴をあえて混同させた社殿など新時代の神社となっている。合わせてチェックしてほしい。

角川武蔵野ミュージアムの詳細情報はこちら

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