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訪日客の娯楽消費額を5倍に、観光庁有識者会議が提言

テキスト:
Hiroyuki Sumi
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宝の持ち腐れ状態から脱することはできるのだろうか。

体験型の観光を充実させることで訪日旅行者の消費額を伸ばそうと、観光庁が昨年から開催してきた有識者会議「『楽しい国 日本』の実現に向けた観光資源活性化に関する検討会議」がこのほど、提言書を取りまとめた。提言書では、外国語対応可能なアウトドアガイドの育成や地域の祭りの外国人への開放、ビーチの有効活用などの重要性を強調。現在の訪日外国人旅行者の娯楽サービスへの消費額1,439億円を、2020年までに8,000億円に増やすとした。

会議は、美ら地球(岐阜県飛騨市)代表の山田拓やA.T. カーニー日本法人会長の梅澤高明らを有識者に迎え、昨年10月から7回にわたり開催。提言書では、現在の外国人旅行者の平均消費額15.4万円のうち、娯楽サービスに使う金額が5,014円に留まっていると指摘。2020年までに欧米並みの2万円程度に引き上げ、訪日観光活性化に寄与することが期待されるとした。

提言では、地域の観光資源の活用の大切さを強調。外国語対応ができるアウトドアガイドの育成や、祭りの外国人への開放などを進める必要性を訴えている。新たな観光資源の掘り起こしについても触れ、夏季の海水浴だけに留まっているビーチの通年利用や、ナイトエンターテインメント充実のためのショーなどの開演時間の工夫も提案。スムーズな観光を支えるためのチケット購入方法や決済システムの見直しなども重要とした。

国は、2020年の訪日外国人旅行者数4,000万人、総消費額8兆円を目指しており、提言では「国はもちろんのこと、民間事業者、地方自治体、DMO等の関係者が一丸となり、それぞれ具体的なアクションを早急に起こしていくことが必要」と促した。

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