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渋谷の老舗ライブハウスB.Y.Gが、新型コロナウイルスの影響によってオープン以来の危機的な状況に直面していることを理由に、クラウドファンディングを立ち上げた。B.Y.Gは、渋谷百軒店がまだジャズ喫茶だらけだった1969年に「ロック喫茶」としてオープン。はっぴいえんどやはちみつぱい、頭脳警察など、フォークロックの伝説的グループがこの地で演奏した。
1階と2階はレストランバーで、地下がライブハウス。80席のコンパクトな「伝説のライブハウス」には、世紀をまたいでも同店を愛する著名ミュージシャンや人気バンドたちが出演していた。イベントの告知はほとんど行わず、それゆえにいかに大物が出演していようとディープで親密な雰囲気のなかで演奏が楽しめることも、魅力の一つだった。
初めて立ち上げた今回のクラウドファンディングでは、オリジナルのトートバッグやTシャツのほか、お得な食事券や1日貸し切ってライブができる権利などのリターンを用意、ファンたちに支援を募っている。目標額は800万円で年内いっぱいまで募集を続ける。
2020年9月ごろからイベント開催についての規制が緩和されて以降、ライブハウスやナイトクラブは人数制限やオンラインでのイベント配信など、感染対策に留意した形で営業を再開してきたが、小さな会場では収益が確保できず、現在も多くの店が非常に苦しい状況にある。
豊かな音楽文化が養われてきたB.Y.Gのような場所が不本意に失われることがないよう、ファンは積極的に支援しよう。
テキスト:三木邦洋
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