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ここで言う「クールなローカルエリア」とは、その土地の文化や伝統的な遺産に目を向けつつ、新しくて高度な発展を追求して成果を上げている場所のことを指す。日本橋の兜町はかつて証券など経済的な拠点であったが、現在はバーやビストロ、ブルワリーなどでにぎわっている街へと変貌を遂げ、まさに新旧の対比を体現する場所だと言える。現在、東京の最もクールなローカルエリアにふさわしい。
ネオバロック風の荘厳な建築や昔ながらの簡素な店が点在する、日本橋の路地の迷路の中には、幾何学的な黒い外観のたたずまいをした和紙 榛原、70年もの間親しまれてきたうなぎ屋の店舗をもとにしたオムニポロス・トウキョウ、デパートの陰に静かに鎮座する1200年ほどの歴史を誇る福徳神社などがある。毎年夏には東京で最も活気ある祭りの一つである日本橋京橋祭りが行われ、中央通りをきらびやかな衣装をまとったダンサーが練り歩くのを目撃できるかもしれない。
兜町の新たな人気スポットとして、ホテル K5も挙げられるだろう。同ホテルは1920年代に銀行であった建物を使い、現在は素晴らしいカクテルで知られている。鴨の炭火焼きやスモークサーモンのタルティーヌなどが味わえる、新規開店したネキのおかげで、ブランチを楽しむ際にも人気の街になってきている。スイッチコーヒー(Switch Coffee)の新店舗がK5の1階に開店しているので、コーヒー好きにもお気に入りの店を見つけやすいだろう。
兜町は『世界で最もクールなローカルエリア40選』では34位(1位はバルセロナのエスケラ・デ・アシャンプラン)にランクしているが、それはこの街がまだまだ多くの人の目を引いていないということでもある。だからこそ、今後もこの街の隠れたスポットを紹介し続けていきたい。
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