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新型コロナとハードセルツァー流行の影響、アメリカでビール缶が不足

打撃を受けるのは中小ビールメーカーと予測

Anna Rahmanan
テキスト:
Anna Rahmanan
Senior National News Editor
Beer cans
Photograph: Shutterstock
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「2020年ショック」がまた起きた。ビール業界専門のニュースサイト、ブリューバウンド(Brewbound)によると、アメリカがビール缶の不足に直面しているという。その結果、気に入っているビールの多くがしばらくの間、酒屋やスーパーの棚から消えてしまうかもしれない。

なぜそんなことが起きているのだろうか。まず、人々が家で多くの時間を過ごすようになり、バーやレストランにおいて樽(たる)で消費されるはずだったビールが、小売店で缶ビールとして販売されるようになったことだ。トイレットペーパーや食材と同じように、多くの人が家にビールをストックしていることも理由として挙げられる。

しかも、アメリカ人が好んでストックしているのは缶ビールだけではない。アルミ缶で販売されているハードセルツァーは、ここ数カ月の需要が非常に高く、12オンス缶の不足に拍車をかけているのだ。

缶を製造するボール社の戦略的コミュニケーションディレクターであるスコット・マカーティーはブリューバウンドに対し、「新型コロナウイルスの大流行前から、2020年はすでにさまざまなカテゴリーで目覚ましい成長が見込まれていた。例えば、ハードセルツァーはカテゴリーとして、特に缶において爆発的な成長を遂げている。清涼飲料水や水、炭酸水の分野でも、マーケティング担当者は、使い捨てプラスチックを避けるために、容器を缶に変えている」と、缶需要の高さを語っている。

問題は業界全体にわたっているが、ブルックリンブルワリーやモルソン・クアーズなどの大手醸造メーカーは、戦略を転換して動きの鈍いアイテムの生産を減らし、ベストセラーに集中して缶の利用を最大化しようとしている。そのため、最も大きな打撃を受けるのは中小のブランドだろう。マイナーなビールを見つけるのがさらに難しくなってくるかもしれない。

これは、とても2020年らしい出来事の一つと言えるだろう。

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