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9月24日、小田急電鉄は小田急小田原線の代々木上原駅から世田谷代田駅の鉄道跡地における開発計画の概要を発表した。新しい開発エリアは「下北線路街」と名付けられ、2020年度までに商業施設や宿泊施設、イベントスペースなど、同エリアならではの魅力を生かした13の施設がオープンする予定だ。
開発コンセプトは「BE YOU.シモキタらしく。ジブンらしく。」。多様性に満ちた生き方をしている人が多く、タイムアウトの調査では「世界で最もクールな街」の2位ランクインした下北沢。そんな街の魅力を生かすべく、同社はこの街で「であう」「まじわる」「うまれる」を支援する「支援型開発」で、地域と協働しながらプロジェクトを進めていくという。
1.7キロメートルにわたる同エリアには、すでに開業しているものを含めると、2020年末までに計13の施設が誕生する予定。ここでは、「東京のブルックリン」としても名高いエリアの魅力を高める注目したい4つを紹介する。
1. 「やってみたい!」を叶える遊び場、「下北線路街 空き地」
9月24日に開設したばかりの「下北線路街 空き地」は、下北沢に集う人々の自由な発想を形できるスペース。約1年半の期間限定で開かれており、常設カフェや音楽ライブ、マルシェなどにも利用できるイベントスペース、実験的に店を開くことのできるレンタルキッチン「空き地キッチン」などが設けられている。
9月27日(金)からは、バンド演奏やシアター上映などが楽しめる『音楽ウィーク』、29日(日)には机や椅子を組み立てられる『DIYワークショップ』が開催予定なのでチェックしたい。今月末に閉鎖してしまう下北沢ケージに変わるコミュニティースペースとなりそうだ。
2. シモキタならではの魅力を発信、「シモキタエキウエ」
2019年11月開業予定
名称の通り、下北沢駅と直結した2階建ての商業施設。同エリアの街中のような雑多な雰囲気で、生活雑貨店やカフェ、立ち飲み屋など、幅広いシーンに合わせて利用できる店が入居する予定だ。詳細は10月半ばに発表される。
3. 新たな挑戦を応援する長屋、「BONUS TRUCK」
2020年4月開業予定
飲食店や物販店に加え、コワーキングスペースやシェアキッチンなどの開設も予定されている、新しい商店街。店には住居も併設され、「店主の顔」が見える場所作りを目指している。出店するのはもちろん、コワーキングスペースの会員になったり、イベントを開いたりと、それぞれが参加することで個人の商いやチャレンジを育ててくれる場所になりそうだ。現在テナントも募集している。
4. 突如として現れる、癒しの温泉旅館
2020年9月開業予定
最後に紹介したいのが、街歩きの途中にも利用できそうな温泉宿泊施設。名称はまだ決まっていないが、箱根から運ぶ温泉露天風呂に加え、レストランやバー、ボディケアサービスなど、宿泊者以外も利用できるリラックススペースになる予定だ。日々の疲れを癒やしに、ふらりと立ち寄ってみたい。
9月末、街の主要なコミュニティースペースとなっていた下北沢ケージは閉鎖するが、下北沢エリアの変革は止まりそうもない。幅広い世代と新旧が混ざりあい、多様性に寛容な街の魅力を生かすプロジェクトに今後も注目したい。