[title]
ロンドン交通局(TfL)は、市民を街の中心部に戻すべく、バス、地下鉄、鉄道に無料で乗車できる機会を提供する新しい施策を検討していることが報道されている。
2020年9月4日にイブニング・スタンダード紙が伝えた。記事によると、全ての人に無料乗車を提供するというかなり大胆な措置は、市民が公共交通機関の利用はまだ安全ではないという懸念を持ち、利用をためらっている状況を鑑みて検討されているという。公共交通機関の利用減少は、何カ月ものロックダウンですでに大幅に減っているTfLの運賃収入に、さらに悪影響を与えるだけではない。人々が街の中心部に出かけて行くことを避け続けているため、連鎖的に文化やレジャー産業が窮地に追いやられているのだ。
『ファースト・ライド・フリー (First Ride Free)』と呼ばれると見られているこの施策案は、ロックダウン以降、ロンドンの中心部に足を踏み入れていない人々に、服を着て家を出て、再びビールや服を買い求めるために街へ出るきっかけを提供するもの。非常に評判が高いレストランの利用促進施策『Eat Out to Help Out』と似ているプログラムと考えればわかりやすいだろう。無料になるのはリングイネではなく、地下鉄への乗車というわけだ。
TfLの広報担当者は、「これは、今後数カ月のうちに人々がロンドン中心部に戻ってくることを促すために検討されている多くの選択肢の一つです。最終的な決定はなされておりません。いかなる選択肢も政府の支援が不可欠で、財政に関する継続的な議論の一環として政府との合意も必要となります。お客さまは公共交通機関を利用するようになり、利用者数は日々順調に上昇しています。私たちは、コロナ前とほぼ同じダイヤで地下鉄、バス、鉄道のサービスを提供していて、全てがこれまで以上にクリーンです」と述べている。
もしあなたが「オフィスに戻るのは気にしないけど、通勤が問題」と言いながらスウェットのフードをかぶって、近所のテスコをうろついているタイプであれば、その言い訳も効き目がなくなるかもしれない。(ほどんどの人が負担している)交通費の問題が解決されるのであれば、なおさらだ。
関連記事