[title]
LINE TVを語らずしてタイのボーイズラブ(BL)文化の隆盛を語ることはできない。2016年に登場した初のBLシリーズ『Make It Right』から2020年の『2gether: The Series』まで、LINE TVではこれまで合計33タイトルのBLドラマを配信。今では、このカテゴリーで最も規模が大きく、かつ有名なプラットフォームとして知られている。
LINEタイの幹部であるカノープ・スパマーノープによると、LINE TVとBLの双方にとって、今回のロックダウンは好機だったようだ。『2gether: The Series』は、タイ人が自宅待機を余儀なくされた2カ月以上の間で、LINE TVの視聴者拡大に大きく貢献した。2019年に5%だった視聴率が、2020年第1四半期だけでも34%となり、驚異的な増加を記録。また、LINE TV上でBLドラマを視聴するために費やされた時間は45%も増えた。さらに、『2gether: The Series』の人気はほかのシリーズの視聴者も伸ばし、例えば『En of Love』は300%増となった。
カノープはメディアブリーフィングで、BLはもはやサブカルチャーではなく、すでにメインストリームの地位を獲得しているだろうとの見解を示した。今後、LINE TVではBLシリーズ関連の各種デジタル商品の展開を予定。10月には映像制作やタレントマネージメントを手がけるナダオ・バンコクと提携して制作したオリジナルBLドラマ『BKPP』の配信も控えている。
2020年第1四半期、LINE TVでどんなBLドラマが人気だったか振り返ってみよう。
1. 『2gether:The Series』
執拗な取り巻きから逃れようとするティーンは、ギタリストで人気サッカー選手のサラワットに恋人のふりをしてほしいと懇願する。しかし、その偽りの関係は、ゆっくりと何か違うものへと発展していく。

2. 『TharnType:The Series』
ゲイであることを公言しているサーンとホモフォビア(同性愛嫌悪)のタイプ。二人はルームメイトなのだが、出会ってすぐの頃は嫌い合っていた。しかし、時間が経つにつれて互いを知り、ある感情が芽生えていく。

3. 『Until We Meet Again~運命の赤い糸~』
前世で自殺した恋人同士の二人が生まれ変わり、再び恋に落ちるドラマティックな作品。

4. 『Why R U?:The Series』
クラスメイトのサイファとゾンの恋愛模様を描く、学園ものBL作品。ゾンの人生は、彼の妹がBL小説のストーリー展開をなぞるように進んでいく。

5. 『En of Love』
ある学校の工学部学生の人間関係を中心に展開するシリーズ作品。

関連記事
『1日250人程度の入国許可を検討、ベトナムやタイなど4カ国が対象に』