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ラブドール愛好家、集大成となる展示を自宅で開催中

Mari Hiratsuka
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Mari Hiratsuka
Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima
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埼玉の八潮市にポツリとたたずみ、異様なオーラを発する八潮秘宝館。現在、写真家でラブドール愛好家の兵頭喜貴(ひょうどう・よしたか)の集大成となる展示が開催されている(2月中旬まで)。

Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima

購入した一軒家を改装し、2015年より自宅兼、秘宝館というスタイルで不定期に展示を行っている

彼を知らないという人に簡単に説明すると、兵頭は、約20年前に空き地のゴミ山から焼け焦げたマネキン「沼田ミナミ」を発見したことをきっかけにドールの収集を始めた。それ以来「ドールに囲まれて過ごしたい」という願望から、集めたラブドール、マネキン人形、人体模型をあわせると20体以上の人形(ひとがた)を所有するように。

その後、2002年よりドールを被写体に廃墟などで撮影した作品の個展を開催。2016年にはパリの国立民族博物館ケ・ブランリ美術館の『ペルソナ』展にて、オリエント工業のラブドール「金剛寺ハルナ」との披露宴の模様を記録した動画が上映された。

Photo: Keisuke Tanigawa
Photo: Keisuke Tanigawa

 沼田ミナミ

タイムアウト東京では2017年に八潮秘宝館を取材で訪れ、その後英語サイトや雑誌で「Love Doll Museum」と翻訳して紹介したところ「博物館」という名称が一人歩きし、最近では博物館化してきているという。知人らから「ラブドールの型を引き取ってくれないか?」などさまざまな連絡が来るように……。そして、すっかりラブドール愛好家たちのオフ会の場と化している。

Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima

写真右奥はラブドールボディ型。特に1階は展示品にプレートが付いていたりと博物館化が進んでいる

Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima

写真左奥は中国製の粗悪ラブドール。どう劣化していくかを観察、展示している

今回の展示は、リドリー・スコットによるSF映画『ブレードランナー』がテーマ。作品に登場するセバスチャンの部屋から多大な影響を受けた兵頭は、『ブレードランナー』の舞台と同じ2019年11月に展示を行うと、長年企画を温めてきた。

Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima

ブレードランナー愛が爆発する、2階の展示

2階に足を踏み入れると、セバスチャンの部屋のオマージュ的な部分はもちろん、映画の印象的なシーンやそこに登場する物などが散りばめられており、もはやブレードランナーの世界をこえている。今すぐリドリー・スコットに見てもらいたいほどだ。

兵頭に苦労した点を尋ねると「これまでは自分なりの解釈で展示をしてきましたが、今回は原作や世界観があるので、すり合わせることが一番大変でした」と話した。 

Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima

「正月は毎日宴会でした」と鍋を用意して迎えてくれた兵頭

『八潮秘宝館 第7回一般公開 ブレードランナー祭 第二期』は、2020年2月中旬まで。個人宅のため来館の際は、メールでの予約が必須。入館料1,000円。詳しい情報は公式ブログにて確認してほしい。

なお、次回の展示期間は未定だが、これまでに人から譲り受けたレディース服を使った展示を考えているそうだ。

『八潮秘宝館 第7回一般公開 ブレードランナー祭』の詳細はこちら

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