[title]
アーティストやデザイナーが集まっているニューヨーク。この社会情報で仕事を失っている人も多いなか、クリエーター同士が結束を強めて、社会全体の利益のために自分たちのクリエイティビティを活用していこうという動きが生まれている。4月16日にニューヨークでスタートしたばかりのファミリー・ミール(Family Meal)もその一つ。地元のグラフィックデザイナーやイラストレーターが制作した、楽しく、見た目にも魅力的で、そして、集めたくなるレシピカードを発表していくプロジェクトだ。
レシピは、ニューヨークのトップクラスのレストランやバーから集められている。これまで公開されたのは、ウィリアムズバーグにあるファイブ・リーブス(Five Leaves)のみそバターミルクドレッシング、コブヒルにあるポッピーナ(Popina)のバーニャカウダ、同系列のバー、エルザ(Elsa)とロモナ(Ramona)で出されているベルウィッチカクテルのレシピなど。プロジェクトの参加店は、今後も増えるそうだ。これら全ての店はブルックリンを拠点にしていて、デリバリーサービスでなんとか営業を続けているところもある。
このプロジェクトを考えたのは、デケイド(Decade)というブランドスタジオのメンバー、グレース・ロビンソン・レオとロブ・マシューズ。Instagramでレシピを単に紹介するだけでなく、困難な状況にあるレストランへのサポートも呼びかけられている。ウェブサイトでは、レシピのダウンロードと各レストランへの寄付も可能だ。
レシピカードはかつてはどこの家庭にもあったアイテム。いろいろな料理のカードを集めてみたいとコレクター心をくすぐるものであることは、デジタル版でも同じだろう。ピート・ガムレン(Pete Gamlen)、ジェイ・ライト(Jay Wright)、ネイツ・プラ(Nejc Prah)などがデザインした各レシピカードはどれも非常に美しく、それぞれが独立した作品になり得るほどだ。全てのレシピは、レターサイズでデザインされている。家でプリントアウトしてもいいだろう。グレースとロブは「全部集めれば、自分だけの料理本にもなるんだ」と教えてくれた。
関連記事