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「フラワー・オブセッション」など草間彌生の近作・新作展が開催中

草間彌生美術館で開催、日時指定チケット先行販売中

Emma Steen
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Emma Steen
Former writer, Time Out Tokyo
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新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、多くの東京都の美術館は長い間休館していたが、現在は再開し、エキサイティングな新しい展覧会が開催されている。

草間彌生美術館では、日本および世界初公開の草間の新しい作品が展示予定だ。展覧会のタイトルは『我々の見たこともない幻想の幻とはこの素晴らしさである』、会期は2020年7月30日(木)~2021年3月29日(月)。

不安定な幼少期を過ごした草間は10歳の時から幻覚に悩むようになり、この幻覚が、以後の草間の描き続けるテーマとなっている。草間は自身の幻覚体験のビジョンを時に恐ろしいと表現することもあるが、それを作品として再現すれば、幻覚を克服できることも自覚しているのだ。

草間彌生
Photo:『Infinity Mirrored Room - A Wish for Human Happiness Calling from Beyond the Universe』 2020 (© Yayoi Kusama)

展示されるのは、1メートル四方の画面に自己の内面からあふれ出るビジョンを描いた最新作群や、本展のために制作された没入型の『無限の鏡の間 - 宇宙の彼方から呼びかけてくる人類の幸福への願い』など、草間がこの10年間に制作した作品だ。最新のプロジェクトの一つである『フラワー・オブセッション』も展示され、そこでは、たくさんの明るい花で床から天井まで覆われた部屋を通して草間の幻覚体験のビジョンを描き出す。

草間は自身の作品を通して、宇宙と周囲の世界に対しての自身の最奥にある認識を鑑賞者と共有しようとしており、それによって鑑賞者は自らの周囲の宇宙の広大さと未知の広がりを、より深く認識することになる。

草間彌生
Photo: 『我々の見たこともない幻想の幻とはこの素晴らしさである』2019年 (© Yayoi Kusama)

チケットの購入は草間彌生美術館の公式サイトから。チケットは日時指定の定員制のみで、当日券はないため、注意してほしい。料金は1,100円、子ども(6~18歳)600円。

なお草間彌生美術館は展示準備のため、7月29日(水)まで休館中。

『我々の見たこともない幻想の幻とはこの素晴らしさである』の詳細はこちら

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