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安全を確保し、ソーシャルディスタンスに従いながら旅行をいかに再開させるか。世界がこのことについて模索を続けるなか、ハワイでは、隔離が必要な旅行者向けの新しい措置として「リゾートバブル」の導入が検討されている。
リゾートバブルとは、特定のリゾート施設にジオフェンス(仮想的な地理的境界線)を設定し、隔離施設として機能させる考え方。リゾート内では決められた範囲で各施設を利用するなどして自由に過ごせるようになるが、利用者の動きは追跡される見込み。マウイ島、カウアイ島、ビッグアイランドの3島での導入が検討されている。
ハワイ郡のマネージングディレクターであるロイ・タケモトはWestHawaiiToday.comに対し「我々が検討しているアイデアのなかの一つです。隔離が必要な旅行者は特定のリゾートに滞在することが認められ、リゾート側は訪問者が移動できる場所を管理することになるだろう」と述べた。
今のところトラベルバブルはただのコンセプトではあるが、この取り組みは全ての入国者に対して州が義務づけている14日間の検疫を回避する方法を模索している。しかし当然、プールやレストランのような共有スペースは隔離されている人とほかの客で分けられるのか、指定された区域内の部屋は、新規の入国者専用になるのか、14日間のうち全日をハワイで過ごさなければならないのか。などの疑問もわいてくる。
同州のホテルが安全対策を打ち出したのはこれが初めてではない。2020年5月には、一部のリゾート施設が隔離のために訪れていた宿泊客に、部屋を出ると無効になる使い捨てのルームキーを配布した。つまり、14日間の強制隔離期間内に外出した場合は、部屋に戻ることができないのだ。実に巧妙だった。
今のところ、強制隔離は9月1日(火)に解除される予定だが、今後はついては誰も分からない。
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