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ニューヨークに地球環境の期限を伝える時計が出現

ユニオンスクエアの巨大デジタル時計を一時利用

Collier Sutter
テキスト:
Collier Sutter
Union Square Metronome Clock
Photograph: Shutterstock
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ユニオンスクエアを通る時、巨大なデジタル時計を見たことがあるだろう。これは『メトロノーム(Metronome)』と題されたパブリックアート作品。1999年に設置され、20年もの間、通行人に時刻を伝えてきた。

しかし、2020年9月21日からは、これまでの時、分、秒に変わり、ほかの意味を持った数字を表示している。アーティストであり環境活動家のガン・ゴールデンとアンドリュー・ボイドが、『メトロノーム』に一時的に変更を加え、『クライメット・クロック(Climate Clock)』というアート作品を発表しているのだ。

この作品ではある重要な時間をカウントダウンしている。それは、地球が破滅的かつ不可逆的な転換点を経験しないため、二酸化炭素の排出量削減に我々が使える時間だ。懸念されている転換点には、熱波の大発生、猛烈な火災、干ばつ、水資源の枯渇などが考えられる。

9月21日のある時点での表示は、7年100日17時間29分22秒。これが地球のカーボンバジェットが枯渇するまでに残された時間(現在の排出率に基づいたもの)であり、取り返しがつかない影響が出てきてしまうまでの時間だ。

ニューヨーク市の主任気候政策アドバイザーであるダニエル・ザッリリは「壮大な挑戦には記念碑が必要であり、この作品は世界のメディアや文化の中心地で、共通の期限を常に人々に思い出させる役割を果たすだろう」と述べている。

さらに『クライメット・クロック』の公式ウェブサイトでは、再生可能エネルギー源から供給されているエネルギーの割合をライブで追跡。緑色で囲まれた「ライフライン」という数値がそれで、「簡単に言えば、残り時間が0になる前にこの数値を100%にする必要ある」と説明がある。

ユニオンスクエアでの『クライメット・クロック』の設置は2020年9月27日(日)までだが、アーティストたちは、自分の時計を作ってみてはどうかと作り方を公開。また、ユニオンスクエアと同じような大きな時計をほかの大都市にも設置して、同じような強いメッセージを発信したいと挑戦を続けている。

原文はこちら

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