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この半年、ほとんどの人にとって遠くまで旅することは不可能だったが、少なくとも、自分たちの旅にありようについて考える時間は、誰もが十分なほど持てたはずだ。この間、航空会社や飛行機に乗ってきた客が、飛行機が地球を害していることをようやく受け入れ初めている。今後の海外への移動は間違いなく、さらに環境に配慮したものになるだろう。
ヨーロッパを中心に今かなり見直されているのが、鉄道をはじめとするサスティナブルな交通手段。2020年夏、ウィーン国際経済研究所は空を飛ぶよりもずっと環境に優しく、ヨーロッパ中の観光産業の復興に役立つ超高速鉄道路線網を公式報告書で提案。その中には、パリからベルリンまでたった4時間で行ける路線も含まれていた。また、9月初めからは、ヨーロッパの都市間を移動する環境意識の高い人たちを魅了することを目指す、ブダペスト、ウィーン、プラハを結ぶ新しい超格安列車が運行開始した。
そして、スペインでもポストコロナの鉄道革命が起きようとしている。2021年3月から、フランスの高速鉄道会社ウィゴー(Ouigo)が、サラゴサとタラゴナを経由して、マドリードとバルセロナを結ぶ新サービスを開始する予定なのだ。
ウィゴーは、フランスの国有鉄道会社SNCFの子会社。同社は、
同社は最終的には、バレンシア、アリカンテ、コルドバ、セビリア、マラガなどの都市へスペインでの高速鉄道網を拡大したい意向だ。それが価格を抑えたまま本当に実現するのであれば、今よりもずっと気軽に、広大なスペインを鉄道で巡る旅が可能になる。楽しみだ。
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