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独立系配給会社の収益はミニシアターを中心とする映画館からあるため、映画館に観客が行けない現今での収入はほとんどない。そのため、緊急アクションとして『配給会社別 見放題配信パック』を実施、過去作に限って配信することで経営の安定を目指すという。
「私たちの財産は、映画しかありません。世界の多様な映画です。配信で、そうした多様な映画を見てもらうことで観客の力を借り、この難局を乗り越えたいと思うのです」とステートメントでは述べられている。事実、ジャン・ルノワールやフェリーニ、オリヴェイラの最後の作品『アンジェリカの微笑み』、ワン・ビン『鉄西区 三部作』といった古典や大作から、全編手話の『ザ・トライブ』やアルベール・セラ『ルイ14世の死』、ミア・ハンセン=ラヴ『未来よ こんにちは』など若手や最近国内上映されたばかりの作品まで、時代も作風も多様で、配給会社の熱意が伝わってくる映画ばかりがそろう。
このプロジェクトに対してアピチャッポン・ウィーラセタクンほか世界の映画人総勢38人から、このプロジェクトに対する応援のメッセージも寄せられた。YouTube上の同プロジェクトの公式チャンネルから視聴できる。
上映作品の第1弾は5月15日15時から、第2弾は5月22日(金)15時からオンライン映画館のアップリンククラウドで配信予定。第1弾の配信期間は、3カ月、価格は2,480円〜2,980円。作品のラインナップなど詳細は公式サイトを確認してほしい。
なお独立系の配給会社は、その収益から製作者に金を戻すことで、世界中の映画政策を間接的に支援することにもなる。本プロジェクトは、将来的には独立系配給会社団体として、諸課題の改善や情報共有に取り組むことも予定しており、画期的な団体の設立をできる限り支援していきたい。
『Help! The 映画配給会社プロジェクト』の詳しい情報はこちら
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