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ポストコロナ時代には、かつてない技術が求められている。それを象徴するように、カナダのトロントでは、アプリをフル活用した移動式のグローサリーストアに続き、スーパーなどのレジで商品が紫外線で簡単に消毒できる装置が登場した。
エックスジャーミネーター(Xgerminator)という装置を導入したのは、トロントのアネックス地区にあるサマーヒル・マーケット(Summerhill Market)。レジでの会計時、買い物袋に詰められる前に、商品はこの装置を通されて紫外線で消毒される。この装置は、各家庭で農作物農産物や商品のパッケージなどを、感染を避けるために洗剤と水で洗っていた手間をなくす目的で開発された。
開発元のウェブサイトによると、「商品は、レジ係によってスキャンされ、囲いがされたコンベヤーベルトに置かれる。そこから紫外線のトンネルを通り、内蔵の消毒灯で照射される」。また、この装置は、「99%の殺菌を30秒以内」に実現し、ウイルス、細菌、微生物を不活化して、感染症を広げるリスクを減らせるように作られているという。
装置の開発には、不動産業を営むアリッサ・ミンサー(Alyssa Mincer)と食品業界で活躍するダラ・ガリンジャー(Dara Gallinger)というニ人の女性と、オンタリオ州に本社を置き、病院や研究所向けの消毒機製造を行うプレサイエンティックス社(Prescientx)が共同で取り組んだ。エックスジャーミネーターは、プレサイエンティックス社のウェブサイトに掲載されている「世界初、1時間で最高500枚のN95マスクを紫外線消毒できるコンベヤー式の装置」であるターミネーターCOV(Terminator COV)と似ている。
エックスジャーミネーターは、5月20日から6月1日(月)まで試験的に運用されているが、1日の利用で必要な全ての調査が実施できたようだ。サマーヒル・マーケットのブラッド・マクミランは、雑誌『トロント・サン』のインタビューで、「この実験は多くの点で成功した。お客さまからは、食品の消毒に大きな関心が寄せられてる」と語り、装置導入の成功に自信を見せた。
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