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旅行好きには悲しい知らせだ。オーストラリアには、少なくとも2021年までは行きたいという欲を抑える必要がありそうだ。同国観光大臣のサイモン・バーミンガムは、「国境は今年末まで封鎖されたままであり、今後の世界の感染状況次第では、さらに長くなるだろう」と述べた。これはオーストラリアへの旅行、そしてオーストラリア人の海外旅行について、早期再開の希望が打ち砕かれてしまったことを意味する。
オーストラリアにおいて国際観光はGDPの3%を占め、同国経済へ年間約475億豪ドル(約3兆2,630億円)の貢献をしている。この大部分を閉鎖するという決定は、オーストラリアへ外国人を入国させるリスクの大きさを考慮した結果と言えるだろう。
バーミンガム大臣は、国内外での観光目的の移動について「正常化にはまだほど遠い」と述べ、経済的な悪影響が出ているにもかかわらず、国としての優先事項は常に「健康第一」だと付け加えた。現時点では、いつ国境開放がされるのかもはっきりしておらず、大臣は、2021年に国際観光が再開される可能性が 「高い」 と述べるにとどまっている。
しかし、オーストラリア人の海外旅行について、一縷の望みがないわけではない。現在、オーストラリアとニュージーランド間に、タスマニア海峡をつなぐトラベルバブルをどう作るかについての交渉が進行中で、オーストラリア側の専門家委員会はその暫定案を提出済みだ。
ニュージーランドは、厳重かつ迅速な封鎖措置を実行し、新型コロナウイルスを事実上根絶してきた。しかし、2020年6月16日に、イギリスから帰国した二人のニュージーランド人が陽性だっただけでなく、一般の人にも感染させた可能性があるというニュースが流れたことで、オーストラリアがこのウイルスを完全に抑制するまで、ニュージーランド当局が国境開放を渋る可能性が出てきている。
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