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Uberが日本に上陸して6年が経つ。これまで関東圏では「Uber Black」のみサービス展開をしていたが、数に限りがあるのと通常のタクシーよりも高い価格設定になっていることから、本格的な普及には至らなかった。最近ではUber Eatsなどのフードデリバリーが目につくようになってきたが、「アプリを使って気楽に車を配車をする」という、そもそもの利便性は浸透していない。
長い歳月を経て、東京でも本格的なサービスを展開することをこのほど発表した。「Uber Taxi」と呼ばれる新機能は、主要タクシー会社3社と提携し、2020年7月からスタート。日本語を母国語としない人でも東京でのタクシー予約が簡単にできるようになり、さまざまな支払い方法を選択できる。リアルタイムのGPSトラッキング機能が備わり、ユーザーが家族や友人と到着時間を共有することも可能だ。
今回Uberが提携したのは、日の丸リムジンと東京エムケイ、エコシステムの3社。乗降客の多い都心エリアを中心に600台の車両を提供する。今後は東京でのサービス普及を拡大していく方針だ。ちなみに日本では「UberX」をはじめとする、いわゆる白タクのライドシェア機能は認められていない。そのため、自家用車でUberドライバーになったり、相乗りはできない。
新型コロナウイルスの影響でタクシーの需要が大幅に減少していることを考えると、このタイミングでのサービス開始は難しいようでもある。日本経済新聞の報道によると、全国ハイヤータクシー連合会は、東京都内のタクシー収入が5月上旬の時点で前年同期比6割以上減少している、と発表したとのこと。一方、アプリを使ったタクシー予約の需要は一定数保たれており、ユーザーは都市部に集中しているようだ。
同社はUber Eatsの成功からも、人々がキャッシュフリーのサービスの利便性と効率性に慣れてきた、と前向きな姿勢を見せている。今後日本がトラベルバブルを実施すれば、再び観光客が流れ込み、Uberの需要が高まることになるだろう。
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