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ニューヨーク、クイーンズのレストランでは、現在テイクアウトとデリバリーのみ営業が許されている。顧客を引き付けるエンターテインメントに長けた店が軒並みそろっているが、そのなかでもドラァグクイーンの歌とダンスが付いたデリバリーサービスを行うレストランが話題になっている。
アストリアにあるメキシコレストラン、フレスコ カンティーナは先週末4人のドラァグクイーンを雇い、周辺地域とロングアイランドシティに届ける「ドラァグデリバリー」サービスを開始した。注文の際、最低50ドル以上の食事に15ドル以上の追加料金で目がくらむほどのエンターテインメントを提供。マスクと手袋を着用したきらびやかなクイーンが、6フィート以上離れた場所でパフォーマンスを行ってくれる。
「私たちはつながりを保ち、人々に幸せをもたらしたかったのです」と、3年近くこのレストランを運営しているブライアン・マルティネスとパートナーのアドリアン・スエロとは語る。
新型コロナウイルスの危機以前、レストランはドラァグクイーンとともに、ブランチやビンゴナイト、『ル・ポールのドラァグレース』の観覧など、さまざまな催しを行っていた。マルティネスによると、この優しくクィアなレストランは、新鮮なフルーツのピューレで作られた冷凍マルガリータで知られているそう。メニューで最も人気のある料理は、味付けされた牛ひき肉とモッツァレラチーズ、甘いバナナがふんだんに散りばめられた『パステロンタコス』。料理は、メキシコや東アジア、インド、そのほかのラテン文化からインスピレーションを得て作られている。
「クィーンのデリバリーは、誰もが良い気分になるでしょう。あなたもきっと笑顔になるはず」と、マルティネスは言う。
先週末には、4人のドラァグクイーンがデリバリーを担当し、リアーナ、ドゥア・リパ、ドナ・サマーらのヒットソングを披露した。オーダーした客とその近所の人々は歩道に出て彼らのパフォーマンスを観覧したほか、ダンスに参加したり、窓から見物する人もいたそう。
食物を届けるドラァグクイーンの1人であるオードリー・フェニックスは、こう語った。
「正直なところ緊張しました。ほとんどのドラァグクィーンたちは、現在オンラインでショーを行っています。クィーンたちはヒョウ柄のドレスが多いですね。みんな本当に良いダンサーですが、私はキャンピークイーン(Campy Queen)。ドレスアップして路上を歩きました」
東京と同じく、今年ニューヨークではレインボープライドの開催が中止となった。そんななか、6月の毎週末には「ドラァグデリバリー」利用して欲しいとマルティネスは語っている。
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