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ジョージ・フロイド、アマード・アーベリー、ブレオナ・テイラー、そして数えきれないほどの人が、アメリカの警察による残虐行為で不当に殺害され、何千人もの人々が、多くは平和的に抗議している。平等、正義、人種差別反対を求める運動は今やロンドン、ニュージーランド、カナダなど多くの国や地域に拡大した。
これらの抗議行動が賛同しているのは、黒人コミュニティに対する組織的な人種差別や暴力に反対する世界的な組織、ブラック・ライブズ・マター(BLM)発の運動。世界中の人々が「Black Lives Matter」と訴え、黒人社会とともに立ち上がり、人種差別や不当な暴力へのさらなる抗議を続けている。
ここでは、社会そして地球全体で重要なこの問題を解決する三つの方法を紹介する。
寄付をする
ほとんどの基金や団体が海外からの寄付も受け付けている。BLMが発表したリストでは、犠牲者のための追悼基金、アメリカ各都市で不当に逮捕された抗議者のための保釈金を募る基金、BLMムーブメントやBIPOC(黒人、先住民、有色人種)を支援する黒人所有の企業や団体など、寄付先の候補を確認できる。
見る、読む
エイヴァ・デュヴァーネイが監督したドキュメンタリー映画『13th -憲法修正第13条-』 は、アメリカにおけるアフリカ系アメリカ人の奴隷制、集団投獄、不公平な扱いについて論じている。Netflix、そしてYouTubeで無料公開中。
政治とカルチャーのニュースを扱うNetflixの番組 『ハサン・ミンハジ 愛国者として物申す』でよく知られるアメリカのコメディアン、ハサン・ミンハジが 『We Cannot Stay Silent About George Floyd(ジョージ・フロイドについて黙っていられない」意)』 という動画を公開した。インド系アメリカ人であるミンハジは、アジア系アメリカ人社会でも見られる反黒人主義の人種差別について語り、アジア系アメリカ人に黒人社会を支援するよう呼びかけている。
作家レイラ・F・サッドの『Me and White Supremacy: Combat Racism, Change the World and Become a Good Ancestor(「私と白人至上主義:人種差別と戦い、世界を変え、良き先人になる」の意)』は、白人社会の特権を理解しようとする人々のための自己啓発本で、BIPOCでない人にも有益だ。サッドはイギリスで育ちで、現在はカタール在住。彼女が行った1カ月間のInstagramチャレンジの記録を通して、白人の特権、白人至上主義が世界中でいかにまん延しているかを理解することができる。サッドはまた、ガーディアンへの寄稿記事で、反人種差別についてのおすすめ本を紹介している。
アメリカの歴史家、作家であるイブラム・X・ケンディ(Ibram X Kendi)が、2019年にニューヨークタイムズに提供した読書リストも役に立つ。リストには、世界における組織的な人種差別への挑戦に関心のある人が読むべき本が紹介されている。ケンディは、『Stamped: Racism, Antiracism and You(「押された刻印:人種差別、反人種差別、そしてあなた」の意』、『How to be an Antiracist(「反人種差別主義者になる方法」の意』などの著作で知られている。
認識を広める
人種差別に反対するとき、友人や家族の意識を広めることは、積極的にできることの一つだ。彼らと黒人への人種差別についての会話を始めるには、まず『Letters for Black Lives (黒人の 人達の命のための手紙))』 というプロジェクトを見てみるといいだろう。手紙には、我々全員が人種的正義のために戦うことに関心を持つべき理由を説明している。20以上の言語に翻訳されていて、日本語で読むこともできる。
2016年にVoxに掲載されたこの記事では、「all lives matter」(「すべての命が重要」の意)という表現がいかに有害であるかを九つの理由で説明。少し古い記事ではあるが、今でも重要なことを訴えている。
さらに関心があるならば、包括的な情報が整理されている Anti-Racism Resource Listを見るといいだろう。白人特権、組織的な人種差別、そして反人種差別的な子どもの育て方について説明しているほか、この問題に関連する書籍やポッドキャスト、団体を知ることもできる。
日本語の情報が必要な場合は、このサイトを見るのがおすすめ。寄付、嘆願書への署名、抗議者への情報提供など、BLM運動を支援する方法を日本語で入手することができる。またこのInstagramやTwitterのアカウントは、人種差別反対や BLM運動に関する情報を積極的に翻訳し、発信している。
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