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中国政府がナイトライフを盛り上げる計画を発表した。北京の定番の盛り場、三里屯(さんりとん)や鼓楼区(ころうく)、そしておそらく豊盃(ほうはい)を除いては、22時を過ぎるとほとんど何もすることがないのが実情。「夜に行く場所が全くない」という訳ではないが、そのほとんどはバーかクラブに限られている。
ここで、街のナイトライフシーンに救いの手を差し伸べたのが北京市商務局だ。商務局は酒好きな人だけではなく、この地区を訪れる人が夜遅くまで楽しめる場所を増やし、北京を中国の「夜の首都」にする数多くの方策を発表した。つまり、食やショッピング、エンターテイメントの選択肢を増やすことで、より多くの訪問者を引き付け、滞在時間を長くし、もっとお金を使ってもらおうと期待しているのだ。2021年に向けて、今何が行われているのか……
街のランドマークでは
北京市の取り組みのひとつは、大都市のランドマークの営業時間を延長しようとしていることだ。1998年に、世界遺産に登録された庭園の頤和園(いわえん)や、地壇公園(ちだんこうえん)、奥林匹克公園(オリンピック公園)では、夜間ツアーを行う計画もあるそう。そのほかのランドマーク的な施設も営業時間を1時間から2時間延長する計画が立っている。
インフラや公共交通機関
そして、夜遅くに出かけたい人が目的地に辿り着けるように、公共交通機関は運行時間を延長する模様だ。王府井(わんふーちん)と西単(せいたん)のショッピング地区を通る1番線と2番線については、終電の出発時が0時30分以降まで延ばされる。同様に、運行時間を延長したバスのルートを増やしたり、夜遊びスポットを行き来する夜行バスも計画している。
文化的なパフォーマンス
北京市は、文化的な場所に対しても営業時間の延長を推奨するため、補助金を出す予定だ。市の芸術や文化を披露する場所のほか、博物館もこ対象となる。北京市人民政府は、計3000ヶ所のを同プログラムで支援することを目標に掲げている。
夜のエンターテイメント
夜の中心地である、三里屯(さんりとん)と正陽門(せいようもん)、大柵欄(だーしーらん)、五棵松(ごかしょう)が、地元住民や外国人を呼び寄せるための深夜プログラムの最初の試験地になる。食堂や書店、映画館、バーなどが24時間営業されているのを思い描いてみてほしい。そのほかにも、簋街(きがい)美食街のような夜遅くまで営業する10ヶ所のグルメストリートと16ヶ所の夜間マーケットが北京中で開かれる予定である。
北京市の計画が近いうちに実現するのを期待しよう。今後の情報も追って伝えて行きたい。
タイムアウト北京の記事より転載、原文はこちら。
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