浅草にある古道具商店。浅草六区通りで「モボモガ御用達」という看板を見つけたら、そこが蛍堂の入り口だ。幅一間ほどの小径を進み、ガラス張りの細長い建物に足を踏み入れると、割れたラジオの音が迎えてくる。店内には、着物やランプ、食器、ラジオなど、大正時代のものを中心に、様々な雑貨が所狭しと並ぶ。店内にあるものはすべて触ることができ、家に持ち帰ってすぐに使うことができる。
修理を手がけるのが店主の稲本。夫婦で全国各地から日本の小道具を買い付け、使えるようにして販売する。同店の建物も、元は食堂の宿舎を改築したものだ。稲本は若い世代や、海外から訪れる人にも日本文化のルーツに触れることのできる場所としてオープンさせた。浅草に行った際は、モボやモガになった気分で蛍堂を訪ねたい。
関連記事
『東京、ベストショップ100』
『東京、アンティーク着物ショップ8選』