今ちまたで話題の「平成レトロ」を体現したような古着屋が、古着のメッカ、アメリカ村にある「十四才」だ。一般的に古着屋といえばアメリカやヨーロッパのものを扱う店が多いが、ここは平成初期(1989~1990年代中盤)に販売されていた「ジャパンメイド」のアイテムが中心。ビビッド&ポップな商品が、小さな空間にぎゅっと詰め込まれている様は圧巻だ。
売れ筋はB’zやSMAPなどのアーティストTシャツ。しかもオフィシャルグッズではなく、コンサート会場周辺の露店で売られていたような「パチモン」だというから、訪れる客のセンスもエッジがきいている。
「世界ふしぎ発見!ゲーム」や「もっと!チェッカーズゲーム」といったボードゲーム、当時のクレーンゲームで取れた加トちゃんケンちゃん、キョンシーなどの懐かしいグッズも並ぶ。ここまでくると単なる古着屋を超え、まるで博物館のようである。
ちなみに店名の「十四才」は、甲本ヒロトがロックに触れた初期衝動を歌うTHE HIGH-LOWSの曲名から名付けられた。「古着屋の枠に捕らわれないことで、興味ない人にも何か掴んでもらえたら」と店主は語る。
生きていれば、知らず知らずの間に価値観が凝り固まっていくもの。店内にあふれる反骨スピリットに刺激され、 「あの頃」の衝動を取り戻せるかもしれない。
不定休のため、営業時間の詳細は公式Instagramで確認しよう。