ここは、アートブック専門のディストリビューター「トゥエルブブックス(twelvebooks)」が倉庫の一般開放と称し、現代美術や写真集など約6万冊を収容したスペース。2023年に南青山のスペースがクローズしたが、この度、SKAC内に再び出現した。
単管パイプで組まれた本棚には多様な本がずらりと並び、途中にある階段から2階の写真集コーナーへ上がることもできる。コンテナに入ったアウトレット品は所狭しと並び、まるで宝探しのような感覚に陥る。大人も子どもも楽しめるコーナーだろう。
また、2014年に惜しまれながら閉館した山梨の「清里現代美術館」に残された、希少価値の高い「エフェメラ」のアーカイブは必見だ。エフェメラとは、「一時的で儚い」という意味合いを持ち、チラシやはがき、招待状など、長期の保存を目的としない印刷物や筆記物のことを指す。美術的・文化的資料としてコレクターも多い。
そんなエフェメラの入った木製の什器(じゅうき)は、家具デザイナーの安川流加によって制作されたもの。カウンターの前には、鈴木貴也が代表を務めるエフェメラ専門店「苑ス」がコレクトした「EPHEMERAL DOCK」のコーナーも設けられ、世界中から集まった興味深いアイテムが展示されている。全て購入できる。