2021年に荏原町にオープンした台湾人が手がける庶民的な町パン屋。2024年10月に旗の台に移転した。全50種程度のうち1/4程度は台湾系で、東京でも貴重なガチ台湾の庶民派パンが食べられると人気を博している。
外観は普通の町パン屋だが、エキゾチックな赤い提灯や、台湾の島のシルエットを模したクロワッサン風のマークなど、さりげなく台湾を感じることができる。
名札は黒と赤の二種類があり、赤が台湾系だ。取材日は、「肉鬆パン」(380円、以下全て税込み)、「ネギパン」(240円)「椰子奶酥(ミルクココナツのパン)」(250円)「 葡萄奶酥(干しぶどう入りパン)」(240円)、 「芋頭パン(蒸したタロイモ入りパン)」(280円)「燒餅(サクサクの中華パン)」(塩味と甘味、各280円)といった構成だった。
全体的に品の良い味だが、現地の町パン屋でもよく見かける「饅頭(具なし饅頭)」(プレーン230円、黒糖240円)も揃えていたりとガチ度は高い。「パイナップルケーキ」(270円)が特に人気メニューなのだとか。
店主の游政豪(ユ・チェンハオ)は日本の老舗ベーカリー「ドンク」の台湾支店で働いていた経歴を持っており、フランスパンのバケットやミルクフランスなど台湾系以外もおいしい。隠れたおすすめは、「牛すじチーズカレーパン」(340円)。台湾パンの表記はないものの、台湾の定番のひとつである牛肉麵を彷彿(ほうふつ)とさせるコクがある。