※新型コロナウイルスの流行により、本イベントは開催延期となりました(3月16日まで)
本能的な感覚に訴える「食」によって記憶の表現に取り組む、フードアーティスト諏訪綾子の展示が資生堂ギャラリーで開催。
記憶を私という自己そのものと重ねる諏訪は、本展を通じて記憶を珍味として味わうことで、『わたし』自身を味わう体験を創り出そうと試みる。本展で諏訪が表現する「食」の体験は、自然美を和歌に読み合うように、他者と感覚を共有したり、それらを通して自らの感覚を研ぎ澄ませることにつながる。
展示会場には、諏訪がさまざまな香りから調合した数種類の「記憶の珍味」が設けられ、来場者はそれらを実際に味わうことで、自身の記憶を呼び起こすことが期待される。
会期中は、諏訪自身が自らの記憶をゲストとともにあじわい、その感覚を共有する参加型のパフォーマンスもギャラリー内で不定期に実施される。諏訪がその場でもてなす生の記憶をあじわうことは、記憶を他者と共有して初めて実現するコミュニケーションを体験することにもなるだろう。