葛飾北斎生誕260年を記念して、北斎の肉筆画を中心とした展覧会が岡田美術館で開催。岡田美術館には『夏の朝』や『堀河夜討図』など、40歳代から最晩年までに制作された10点の肉筆画が収蔵されている。今回の展示は、それらを同時に公開する初の展示。また、『夏の朝』と『美人夏姿図』(個人蔵)は著名な作品でありながら、これまで並んで展示されたことはほとんどなく、貴重な機会となる。
ほかにも、河鍋暁斎(かわなべきょうさい)に師事した建築家ジョサイア・コンドル旧蔵の屏風(びょうぶ)も含まれているほか、北斎による春画も含め、全17点の北斎の作品を鑑賞することができる。関連展示としては、2012年に発見された喜多川歌麿による『雪月花』3部作の一点『深川の雪』や、勝川春章らの肉筆画も展示される。
鮮やかな色とともに、近づいて筆致も楽しめるのが肉筆画の魅力の一つだ。新緑の箱根を楽しむ折に訪れてはどうだろうか。