琳派、印象派のファンは観るべき展覧会が、アーティゾン美術館で開催される。
京都の町人文化として生まれた琳派は、19世紀初めに「将軍のお膝元」である江戸(東京)に引き継がれた、装飾性やデザイン性の高い都市の美術であった。一方でヨーロッパでは、19世紀後半のパリを中心にモネやルノワール、セザンヌらによる、現実の生活や自然の情景を感じたままに描く芸術活動として、印象派が誕生した。
本展では「都市文化」をキーワードに、日本とヨーロッパの大都市ならではの洗練された美意識の到達点を比較し、その全貌を見渡す。日本美術史上に輝く名作、俵屋宗達『風神雷神図屛風』(国宝)(後期のみ展示、2021年1月24(日)まで)をはじめ、巨匠たちが残した美の軌跡と傑作の数々が展示されるので、見逃さないでほしい。