日本人の父とベトナム人の母を持つ写真家、瀬戸正人のデビュー作から最新作までに至る各時代の代表作をたどる展覧会が、東京都写真美術館で開催。
瀬戸の生まれ故郷であるバンコクと、母の親戚が住むハノイを約20年ぶりに訪れて撮影したシリーズでは、作家自身のルーツや1982年から1987年にかけての東南アジア2大都市の移り変わりを一望する。
東日本大震災による、肉眼では捉えられない「放射性物質」の恐怖や不安が感じられる作品が並ぶセクション『Fukushima [1973-2016]』も見どころだ。まるで作品の中の世界に吸い込まれそうな、写真一枚一枚が持つエネルギーを体感してもらいたい。