「SAKURA」参考画像、2019年
「SAKURA」参考画像、2019年

毒山凡太朗個展「SAKURA」

  • アート
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タイムアウトレビュー

毒山凡太朗による、時代によってさまざまに扱われ、世相を反映してきた桜をテーマに、表現とその自由を考える展示がリーサヤ(LEESAYA)で開催。毒山は、特定のコミュニティーに介入し、インタビューを行う対話形式の映像作品を制作することで知られる。その類まれな対話力で、忘れ去られた過去の記憶や場所、問題意識を再発見するように調査する手法は、作品を体験する側に強い印象を残してきた。

古くは山田孝雄の『櫻史』、最近では佐藤俊樹の『桜が創った「日本」』まで、桜に関する考察は数多くある。しかし、『あいちトリエンナーレ2019:情の時代』でも桜木のインスタレーションを展開した毒山は、桜の解釈とそれを利用した側へ見る者の眼差しを向けさせ、これまでの試みよりも一層先鋭な問題意識を提示しようとしているかのようだ。

鑑賞され、解釈されるという作品の在り方と、誰かの利益のために『公益性』を重視した先の作品の在り方は、現代のアートではもはや不即不離の関係だ。毒山が両者の間で揺れる様子を、ぜひ一緒に体験してみたい。

詳細

イベントのウェブサイト
leesaya.jp/home/
住所
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