「バカバカしい豊かさ」というテーマを現代社会に投げかける中尾変の個展が、Art Lab Tokyoで開催。エロス、シュール、笑いを扱って新作と旧作をミックスさせた展示は、これまでのベストとなる展示だ。
タイトルの菌区とは東京という特殊文化的特権エリアを指し、そこに蛍光色を散りばめた一見軽薄で毒々しい世界観を密やかにまき散らす。エロス的な表現にはあえて統一感は与えられていないが、そこに通底するのはセクシャリティー(フロイトにおけるリビドー)を問題視するという意識だ。
性と制度を問い直そうとする表現を目指す意欲的な展示に一度訪れてみては。