1. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa佐野凜由輔(「ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK」にて)
  2. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa「GARDEN」
  3. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa「ZOOM02」
  4. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa「JUNGLE」
  5. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa「JUNGLE」の一部
  6. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa「TIGER」
  7. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa「BEACH」の一部
  8. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa「BEACH」
  9. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa「CACTUS」
  10. ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK
    Photo: Keisuke Tanigawa

ZOOOOOOOOM/BRUSH WORK

  • アート
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タイムアウトレビュー

ロックバンドのKing Gnuとの共作やアートワークを手がけたことでも話題を集めたアーティスト・佐野凛由輔(さの・りゅうすけ)の7回目の個展が開催。「ZOOM」をコンセプトに、12枚の絵画を展示。全て同展のための描き下ろしだ。

佐野の作品は1枚の中にマクロとミクロ、具象と抽象など複数のレイヤーが存在し、多角的な見方が楽しめるのが特徴的だ。大胆なレイアウトとポップな色彩から成る心地良さと、正統な構図や基軸をあえて崩し、時に虚実を混在させることなどによって生み出されるドリーミングな「違和感」が重なり、鑑賞者から思いもよらない感情や想像力を引き出す。

同展では、200号サイズといった大きさ作品と小さな作品が連動しており、空間全体におけるリアルな「ZOOM in out」の思考を体験できる。また、佐野自身のみならず親しい人のフィルターを通したモチーフを多く採用しているのもならではの要素。生い茂った草木が続く庭といった「風景」など、従来にはなかったモチーフ作品は必見だ。細部における表現にこだわることで、さらに「ZOOM in out」の解釈に奥行きが生まれている。

同展主催の小松隆宏は「現代日本が持つカオティックさとポップさの両面と対面できる作品たち」だと語る。学術的な専門教育とは異なる土壌で力を付けたペインターである佐野が、今の日本でどのように活躍し、表現しているのかを観られる貴重な機会でもあるといえよう。

渋谷「エレファント スタジオ」でも、4月9日(日)~ 23日(日)に佐野の第9回個展「ZOOOOOOOOOM/蓄積する色彩」を同時開催している点にも注目してほしい。東京が持つ多様性や共通項に対して、エキシビジョンの場所を変えることで受け取る側の共感の違いを実験する。渋谷では、過去に都会で制作してきた「FACE」や「ANIMAL」などのモチーフを中心に、都会の感覚と、それらをアップデートした作品たちが並ぶ。ぜひ併せてチェックしてほしい。

チケットは特設ページでの事前予約制。自身で金額を決定するドネーションシステムを採用している。

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