「シュウゴアーツ」で、藤本由紀夫の個展を開催。ギャラリーに800枚の素焼きタイルを敷き詰めた作品『BROOM(TILE)』を東京で初めて発表する。
本作は来場者がタイルの上を歩き、その重みで徐々にタイルが音を立てひび割れていく過程により成立する。体は常に重力によって地球の表層に触れ、摩擦や振動によってさまざまな音を生じさせる。本作品を体験することで鑑賞者は知覚に新しい感覚を引き起こす。
また、藤本が長年制作を続ける『SUGAR』シリーズの新作も発表。角砂糖をガラスのチューブに詰め、回転させることによって徐々に砂糖がぶつかり合って崩れ、最後は真っ白な粒状の姿へと変化する。
重力や回転力という目に見えない自然の力によって、人工物が別の姿へ変容していく様から、日常と捉えている事物の在り方を問いかける本展。ぜひ、会場で作品を体感してほしい。
なお、11月7日(木)〜10日(日)の4日間は、10〜18時まで特別開廊される。
※11〜18時(10月26日は17〜19時までオープニングレセプションを開催)/休館日は日・月曜・祝日/入場は無料