「渋谷区立松濤美術館」で、須田悦弘の個展が開催。初期作品やドローイングをはじめ、新作も公開する。
須田は独学で木彫の技術を磨き、ホオ(朴)の木でさまざまな植物の彫刻を制作してきた。今回、「哲学の建築家」とも評される白井晟一(1905〜1983年)による同館の建物に、須田が植物を配する。曲線を多用したユニークな空間にひっそりと置かれた作品を発見した時には、周りの景色が違って感じられるだろう。
また、近年取り組んでいる、古美術品の欠損部分を木彫で補う「補作」作品4点も紹介。須田の最初の補作作品は、現代美術作家・杉本博司に依頼されて補った鎌倉時代の神鹿像であった。研究を重ねた上で補われた作品は、一見、どこを補作したのか分からないものもあり、須田の驚異的な観察力と技を堪能できる。
なお、2024年12月15日(日)には、須田による公開制作も予定している。ぜひ、足を運んでほしい。
※10~18時(金曜は20時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始/料金は1,000円、大学生800円、60歳以上・高校生500円、小・中学生100円(土・日曜・祝日は無料) 、毎週金曜は渋谷区民無料、障害者と付添1人無料