武蔵野美術大学の教授だった美術家、吉田克朗の全貌に迫る初めての回顧展が「神奈川県立近代美術館 葉山」で開催。約170点の作品や資料と、全5章の構成で吉田の制作の軌跡をたどる。
吉田は多摩美術大学で斎藤義重に学び、1969年から「もの派」の中心作家として、初期作品の「Cut-off」シリーズをはじめとする物性の強い立体作品を制作。1970年代からはもの派を離れ、転写などの実験的な手法を試みる絵画表現を模索していた。
本展では、作品プランやコンセプトをつづった制作ノートなどの資料とともに、吉田のもの派時代を再検証する。これまでほとんど紹介されることのなかった作品や、さらに油彩から版画作品までを網羅するとともに、重要なドローイング作品も取り上げる。
時代の先駆け的美術家の作品を鑑賞しに出かけてみては。
※9時30分~17時(入場は閉場の30分前まで)/定休日は月曜/料金は1,200円、20歳未満・学生1,050円、65歳以上600円、高校生100円、中学生以下無料