東京の地下空間で繰り広げられる「実験的芸術」のフェスティバルが開催中。東京都とアーツカウンシル東京による芸術と文化の祭典『Tokyo Tokyo FESTIVAL』の中核を彩る事業である『Tokyo Tokyo FESTIVALスペシャル13』の一つであり、『東京2020オリンピック・パラリンピック』を前に大きく変わる都市と身体表現の歴史を「アンダーグラウンド」というキーワードで探索するものだ。
展開されるプログラムはオンライン上で楽しめるものが中心。公式ウェブサイトには「舞踏の影響を受けたさまざまな表現を現代の地下空間で再生した」という映像作品が多数並び、無料の参加登録をすると、動画の視聴方法がメールで届き、2021年8月15日(日)まで無料で視聴できるというシステムだ(映像作品は公開中)。東京都選定歴史的建造物にも選定されている旧博物館動物園駅を舞台にしたパフォーマンスやトークイベントなどが楽しめる。
そのほか、舞踏の創始者とされる土方巽、大野一雄、大野慶人による路上パフォーマンス(1961年)の写真を現在の風景と重ね合わせて楽しめるAR体験(8月15日まで)やリアルでの展示(銀座地下歩道での『ウィリアム・クライン写真展』は7月13日まで/BUoY地下スペースでの『舞踏ニューアーカイヴ展』は8月3〜15日までの開催)など、さまざまなコンテンツが展開されている。この機会に、戦後日本に生まれ、国境やジャンルを超えて多くのアーティストに影響を与えてきた「舞踏」という世界を深堀りしてみてはどうだろう。