ミロ展
「東京都美術館」で、20世紀を代表する巨匠、ジョアン・ミロ(Joan Miró、1893〜1983年)の大回顧展が開催。初期から晩年までの各時代を彩る絵画や陶芸、彫刻により、90歳まで新しい表現へ挑戦し続けたミロの芸術を包括的に紹介する。
太陽や星、月など自然の中にある形を象徴的な記号に変えて描いた、詩情あふれる独特な画風が特徴のミロ。作品には、潜在意識や子どものような精神、そして故郷への愛着が反映され、明るく楽しげな画面が多くの人を引きつける。それだけではなく、周囲の政治的・社会的状況への強い感受性と反骨精神が創作の原動力にもなっており、ミロは特定の運動に属することのない純粋で普遍的な芸術を追求し続けた。
ミロの代表作に挙げられるのが、戦火を逃れながら、夜や音楽、星を着想源にして全23点が描かれた『星座』シリーズだ。現在、シリーズの各作品は世界中にちらばっており、本展ではそのうちの3点をまとめて観られる貴重な機会となる。
ミロの大規模な個展が日本で開催されるのは、画家が存命中の1966年に開催されて以来。世界中から集結する傑作の数々を通して、ミロの芸術の神髄を体感してほしい。
※9時30分〜17時30分(金曜は20時まで)/入館は閉館の30分前まで/休館日は月曜、5月7日(4月28日、5月5日は開館)/料金は2,300円、65歳以上1,600円、大学・専門学校生1,300円、18歳以下・高校生以下無料