「埼玉県立近代美術館」で、美術家・木下佳通代(1939〜1994年)の初の大回顧展が開催。初期の油彩画から、1970年代の写真作品、 1980年代以降に軸足を置いた絵画作品、そして亡くなる直前に病床で描いた絶筆までの作品群を通して、木下の全貌に迫る。
京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)在学中から作家活動を開始した木下は、前衛美術集団「グループ<位>」と行動をともにし、一貫して「存在とは何か」という問いに向き合い続けた。
ものの存在と視覚の関係性を洗練された表現で提示する一連の作品は、国内外で高く評価され、1981年にはドイツで個展を実現。その後、乳がんによって55歳で亡くなるまで精力的に活動を続けた。
近年も国内外の展覧会でたびたび紹介され、再評価が高まる木下の制作の軌跡をたどってほしい。
※10時~17時30分(入館は閉館の30分前まで)/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,000円、学生800円、中学生以下無料