文明の十字路とも呼ばれるアフガニスタン・ヒンドゥークシュ山脈に位置する「バーミヤン遺跡」は、ユーラシア各地の文化が行き交った地域にあったが、2001年3月、イスラム原理主義組織・タリバンによって爆破されてしまった。
渓谷の崖面には、岩石を切り開いた石窟や2体の大仏が彫られ、その周囲には太陽神や弥勒の姿が壁画で表現されていた。今回、かつて日本の調査隊が撮影した写真や調査資料から、壁面の新たな描き起こし図が完成した。
本展ではその原図を展示し、壁画に表された太陽神と弥勒の世界に迫る。また、中央アジアで発展した弥勒信仰が東アジアへと伝わって多様な展開を遂げる様子や、インド・ガンダーラの彫刻と法隆寺をはじめとした奈良の古寺などに伝わる仏像や仏画の名品も多数展示する。
※10~17時(入館は16時30分まで)/休館日は月曜/料金は1,500円、大学生・高校生1,000円、中学生以下無料