身近なようで意外と知らない「和食」の魅力に迫る特別展が、上野の「国立科学博物館」で開催。「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されて10年、日本列島の自然が育んだ多様な食材と、人々の知恵や工夫が生み出した技術、歴史的な変遷から未来までを探る。
世界でも有数の生物多様性によってもたらされる、水、野菜、海藻、魚介類、キノコや山菜などの豊かな食材や、人々の食への飽くなき挑戦によって生み出された発酵の技術やだしについて、科学的な視点で解説。魚の実物標本も多数展示される。
日本人の知恵やおもてなしの心、海外との交流を通じて発展してきた和食の歴史を、縄文時代からひもとく。卑弥呼や徳川家康ら歴史上の偉人たちの食卓を再現模型で紹介したり、寿司、天ぷら、そばの屋台が並ぶ江戸の町にタイムスリップしたりしたような空間展示も楽しめる。
本展は、新型コロナウィルスの影響で2020年に延期となって以来の開催となる。日本人のルーツを旅しに出かけてみては。