※2024年7月6日プレビュー展がスタート
「ペースギャラリー(Pace Gallery)」は、1960年にアーニー・グリムシャー(Arne Glimcher)がボストンに設立、現在はニューヨークに2軒のほか、ロサンゼルス、ロンドン、ジュネーブ、ソウル、香港に拠点を構えており、東京のスペースは世界で8つ目のギャラリーとなる。
同ギャラリーと関係の深いマーク・ロスコ(Mark Rothko)ら巨匠のほか、ジェームズ・タレル(James Turrell)や李禹煥(リ・ウファン)、名和晃平などの作品を扱う、国際的にも強い存在感を示すメガギャラリーだ。
2024年9月に予定しているグランドオープンに先立ち、7月6日(土)から「特別プレビュー展」という形で一般にも披露される。
内装デザインを手がけているのは、国内外で高い評価を得ている藤本壮介。藤本が建築全体ではなく、商業施設内にあるスペースを担当するのは珍しい。総面積510平方メートルの3フロアからなるスペースは1階部分のみが独立しており、2階と3階は展示空間に設けられた階段でつながっている。藤本らしい透明感や浮遊感を感じさせる階段は魅力的だが、3階部分はサロンとして使用されるため、残念ながら普段は一般に公開されないという。
とはいえ、世界のトップギャラリーが取り扱う作品を、誰でも無料で観られる場所がまた一つ東京に増えたことは単純に喜ばしい。
特別プレビュー展では、9月のグランドオープンでの個展が予定されているメイシャ・モハメディ(Maysha Mohamedi)の作品をはじめ、展示作品の入れ替えもしながら、同ギャラリーが扱うさまざまなアーティストの作品を紹介している。