「東海道五十三次」で旅気分 ―富士に琳派に若冲も―
箱根の山あいにある「岡田美術館」で、歌川広重「東海道五十三次」(保永堂版)全55枚を前期・後期に分けて展示する特別展が開催される。 東海道五十三次の宿場のうち最後に作られたのが、現在の三重県鈴鹿市に位置する庄野宿。2024年は、同宿場の完成から400年、また箱根駅伝第100回という節目の年に当たる。これを記念して企画された本展は、富士山を描いた横山大観の「霊峰一文字」の特別展示や、京都の人気絵師・伊藤若冲と円山応挙、広重と同年代を生きた江戸琳派の鈴木其一らの作品なども展示し、江戸から京都までの東海道の旅を展示室で楽しめる。 会期中には、紫式部の「源氏物語」にゆかりのある絵画や工芸作品で構成された特集展示「源氏物語の世界」や、国指定重要無形民俗文化財「湯立獅子舞」 の演舞とワークショップ、著名な美術史家でもあり館長でもある小林忠の講演会「北斎と広重」など、イベントも多数開催予定だ。 ※9~17時(入館は16時30分まで)/料金は前売り2,550円、小・中学・高校生1,550円/当日2,800円、小・中学・高校生1,800円