20世紀の美術史、特にコンセプチュアルアートの論理的帰結からNFTを考察し、2014年以降の約10年間に制作されたNFTアートを紹介する展覧会が、東京・表参道の「ジャイルギャラリー(GYRE GALLERY)」とオンラインのハイブリッドで開催中だ。
「分有」「シミュラクラのアウラ」「超国家的権力」の3章で構成され、それぞれの主題は「所有・契約」「制作」「展示」という作品の前提条件とも呼応する。ダミアン・ハースト(Damien Hirst)、ラファエル・ローゼンダール(Rafaël Rozendaal)、ルー・ヤン(Lu Yang)、ソル・ルウィット(Sol LeWitt)や、森万里子などの日本人作家、チームラボも参加している。
NFTが生み出す新しい意味と価値のシステムへの問題提起、未曽有の情報環境において現代作家が果たす役割を検証・再定義し、これからの私たちの暮らしや精神、文化にどんな影響を及ぼすのか模索する試みだ。