1997年生まれ、デジタルネイティブ世代であるアーティスト・ナカ ミツキが、絵画作品を描くために使う道具はたった一つ、iPhoneだ。
10代前半、4年にも渡る半身麻痺の入院生活を支えたスマートフォンで、”音楽” をモチーフに描き続けてきたナカは、身近な人の死を目の当たりにし、湧き上がる衝動や身体、生きる力をテーマに新作を展開。デジタルから出力された作品に、肉筆を加えた作品群が、六本木の「SPACE A9」で初公開される。
デジタルデータの作品は、自身がこだわり抜いた印刷技法によってキャンバスに現れれば、すぐさま削除してしまうという。画面のすみずみまで、色と線が躍る作品を、ぜひ目の当たりにしてほしい。