北はメキシコ、南はアルゼンチンまでの地域で生まれた、カラフルな色彩のラテンアメリカの民衆芸術の展示が、大阪の「国立民族学博物館」で開催。
古代文明の遺物から現代のアート・コレクティブ作品まで、同館の所蔵品から約400点もの民衆芸術作品を展示する。民衆芸術(スペイン語でArte Popular)とは、ラテンアメリカの人々がつくる洗練された手工芸品のこと。柳宗悦が提唱した民藝にも通ずる多種多様ぶりにきっと圧倒されるだろう。
民衆芸術が辿ってきた先コロンブス時代以来の文化混淆(こんこう)の歴史、芸術として洗練されていった過程、そして、現代の制作者の批判精神をテーマに紐解く構成は見ごたえ十分だ。