千葉県佐倉市にある「DIC川村記念美術館」で、50年に渡りドイツを拠点に活動する西川勝人の日本初の回顧展が開催。1980年代から最新作までの彫刻・写真・絵画・ドローイング・インスタレーション・建築的構造物の約70点を通して、常に静けさという特質を保持し続ける西川の美学に触れる。
西川はシンプルな構造と簡素な素材を用い、光と闇、その間に広がる陰影に心を配った多様な技法を用いた作品制作をしてきた。木や石こうを用いた、抽象的なフォルムを持つ白い彫刻は、表面に淡い陰影を宿し、ただ静かに存在する。会場では、そんな西川作品を自然光・外光・照明・間接光と、さまざまな光のもとで公開し、光と作品、空間との関係性を再考する。
なお、会場構成と作品選定は、建築にも携わる西川本人によるものだ。作品に通底する清らかな静寂が広がる空間で、ゆったりと過ごしてほしい。
※9時30分〜17時(入館は16時30分まで)/休館日は月曜(祝日の場合は翌日)/料金は1,800円、65歳以上・学生1,600円、高校生以下無料