不思議な世界観と、緻密に描き込まれたモノクロの線画で世界中に熱狂的なファンを持つ、絵本作家のエドワード・ゴーリー(Edward Gorey)。「うろんな客」「不幸な子ども」など、翻訳された絵本の出版が続いており、日本国内での人気が高まっている。
彼が晩年に暮らしていた、アメリカ・ケープコッドの記念館「ゴーリー・ハウス」での展示を再構成した「渋谷区立松濤美術館」で開催中の展覧会では、「子ども」「不思議な生き物」「舞台芸術」などのテーマを軸に、約250点の作品を展示している。
2000年に亡くなるまでの間、ゴーリーは絵本作品にとどまらず、挿絵、舞台と衣装のデザイン、演劇やバレエのポスターなど、多彩な才能を発揮した。彼の豊かな人生を巡る「旅」のような展覧会を目に焼き付けたい。