京都市の北西部・高雄にあり、紅葉の名所として知られる神護寺。奈良・平安時代の貴族、和気清麻呂(わけのきよまろ)が建立し、中国・唐から帰国した空海が活動の拠点にしたことから、真言密教の始まりの地となった。
上野の「東京国立博物館」で開催される本展では、神護寺の創建1200年と空海生誕1250年を記念し、寺外初公開の本尊「薬師如来立像」、現存する日本最古の「両界曼荼羅(高雄曼荼羅)」、日本の肖像画史上の傑作「伝源頼朝像」など、国宝17点、重要文化財44点を含む密教美術の名品など約100点が展示される。
ここ数年、各地で空海に関する特別展が相次いで開催されているが、本展はかつてないほど多くの国宝が京都を離れ、東京で展示される展覧会となる。神護寺を訪れても拝観できるとは限らない至宝が並ぶ、非常に貴重な機会だ。
※9時30分~17時、金・土曜は9時30分~19時(8月30・31日は除く)/入場は閉館の30分前まで/休館日は月曜(8月12日は開館)、8月13日/料金は前売り1,900円、大学生1,100円、高校生700円/当日2,100円、大学生1,300円、高校生900円、中学生以下無料