品川の現代美術ギャラリー「アノマリー」で、ハン・イシュ(潘逸舟)の個展「波を耕す」が開催。上海で生まれ、東京を拠点にするハンは、国内外の展覧会で精力的に発表を続ける、今最も注目の若手作家の一人である。
ハンは、映像・パフォーマンス・インスタレーション・写真などのメディアや日用品などを用いて、共同体や個が介在する同一性と他者性について考察する作品を発表。幼い頃に上海から青森へ移住した経験による視点をベースに、切り取られた日常風景の中に自らを介入させ、社会と個の関係で生じる疑問や戸惑いを、真摯(しんし)に、時にユーモアを交えて表現する。
本展では、代表作の一つである、ハン自身が海に向かって行うパフォーマンスを定点から撮影した映像作品シリーズから、最新作『波を耕す-日本海』を展示。また、自身が撮りためたホームビデオの音声が辞書から聴こえてくる『辞書が言葉を学ぶとき』も、今回初めて発表される最新作だ。
2024年10月5日(土)には、これまで協働してきたキュレーターの三木あき子とハンのトークイベントも行われる。アーティストとキュレーターの密なトークが楽しめるだろう。
※12〜18時/休館日は日・月曜・祝日