「ホテル雅叙園東京」内の東京都指定有業文化財「百段階段」にまつわる歴史や超絶技巧について案内する見学会が開催。豪華絢爛(けんらん)な美の世界を自由に見学できる。
百段階段は、かつてホテルの前身であった料亭「目黒雅叙園3号館」(1935年完成)で宴会が行われていた頃から存在する、7部屋99段をつなぐ長い階段廊下である。材料に厚さ約5センチのケヤキ板を使用、各部屋の天井や欄干には当時屈指の著名な画家の竹久夢二、鏑木清方、菊池華秋らが作品を描いており、圧倒的なきらびやかさに驚かされる。
非常に細やかな文様で彩られた七宝細工や螺鈿(らでん)細工のほか、1ミリのずれもなく作られた組子障子など、当時を生きた大工、庭師、絵師、象嵌(ぞうがん)師、塗師など日本建築の匠の技を間近で堪能できる。自由見学、専任ガイドによる文化財見学ツアーのほか、ガイドブック付きチケットなどもオンライン限定で販売される。
貴重な機会に、伝統美を体験しに出かけてみては。